「Q&A」 真宗のお盆の迎え方は?

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答え

お盆は「盂蘭盆会」梵語(古代インド語)のウランバーナの音写で、倒懸(逆様につるす)と訳されます。倒懸の苦しみを受けている人を救うという意味です。近年、高齢化が進んだこともあり、親より先に子供が亡くなる場合が多くなってきました。
悲しいことに、Aさんの子は、夜勤勤務中に急死されました。またBさんの子は、休日に家の人の留守中に亡くなられていたということです。誰にも最後を看取られることなくどれほど心細かったかと、二人の母親はともに深く悲しんでおられるのです。私たち真宗門徒はどのように「お盆」を迎えればいいのでしょうか?
真宗のお盆は「歓喜会法要」といいます。歓喜は「よろこび」ですので、亡き人と、残されたものが喜んで会う法要なのです。一般的には亡くなった人が、霊となって帰ってくるから、追善供養して冥福をお祈りするということだと信じられていますが、真宗では亡くなられた人は、お浄土の諸仏となって、私たちに願いをかけて呼びかけてくださっています。
「何も悪いことをしていないのになんでこんな目に」とか、「神仏を一生懸命に拝んでるのに」と愚痴ったり悩んだりしますが、法要に参り聞法し、亡き人を諸仏と拝んでいける豊かで喜びにみちた心に、目覚めさせてくださる阿弥陀如来の徳(はたらき)に出会って行くことを、真宗のお盆と私は受け取らせていただいています。

(第12組 乘雲寺 渡邉 延江)