「Q&A」永代経とは、どのようなお経ですか? また永代経をあげると、永代供養になるのでしょうか?

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答え

 昨今、高齢化社会の中で、多種多様の終活の情報がしております。そのため色々な情報に混同されているご門徒さんがおられるのも現実です。

自坊でも以前、若いご門徒さんからお尋ねがありまして、母の年忌がもうすぐ巡って来るので、この機会に「永代経」をあげさせて頂きたいというご依頼でした。ただお話を聞いているうちに、どうも話が噛み合わなくなり、ご門徒さんが仰るには「永代経」というのは永代経という名前のお経をお勤めしてもらうこと

により「永代供養」になると思っておられました。やはり最近の世相で「永代供養」という言葉を耳にすることが多いので、そのようにイメージされたんだと思います。

この「永代経」は、お経の名前ではなく、永代読経の略で永代に渡ってお寺でお経をお勤めするという意味から、そう呼ばれているものです。浄土に還っていかれた亡き人をご縁とし先祖から引き継いできた、仏さまの教えが、子や孫、末代に伝えられるようにと願いが込められています。また、永代経は亡くなられた方への、永代供養だと思われがちですが、私達真宗門徒は、亡き人は、阿弥陀仏のおはたらきで極楽浄土に生まれて「諸仏」となられたので、改めて追善供養をする必要はないのです。

真宗のお寺では、春・秋の季節の良い時期に永代経法要が営まれます。亡き人をご縁として御念仏の教えを、今一度頂くことができる大切な聞法の場ですので、どうぞ「永代経さん」にお参りください。  

 (第13組  超願寺  村上  奈津子)